ナツマツリ
「………何が。」
「危ねぇって言ってんの。ナツ美人だし。」
「っ、」
思わず隻手で口許を押さえ顔を背けた。
「(いつもはそんなこと言わない癖に、)」
至極真面目な顔でいきなり言うなんて、卑怯じゃないか。
「何、照れてんの。」
「うっさい…!来んなバカ!」
「……口悪いな。俺の移ったか?」
有無を言わさず、ぐるんと反転させられて強制的に合わせられる視線に胸が早鐘を打つ。
「ナーツ。」
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