ナツマツリ
/殺し文句の威力とは?
自宅での英会話教師を始めて暫く経った頃。
「今日の授業はこれで終わりです。」
「はーい。」
「お疲れ様でしたー!」
元気な挨拶を残して子供達が部屋から出ていく。
そんな様子を頬を緩めながら見つめていれば、小学生の女の子がこちらに向かって来た。
「先生!」
「なーに。」
ツインテールを揺らして笑顔を見せるこの子は陽のクラスメートだ。
授業が終わってから母親が迎えに来るまでの間、こうして私に話し掛けてくれる。
「陽くんさぁ、また告白されてたよー。」