ナツマツリ
「なんで否定すんだよ。」
「わっ、」
「きゃー!陽くんのお父さん!!」
いきなり首にまわされた腕に驚きの声を上げるあたし。女の子は侑の登場に歓声を上げて喜んでいた。
戸惑いがちにその顔を見上げれば、ニヤリと含みのある笑みを浮かべた侑と視線が合う。
「…あれ?いま帰宅?」
「おー。」
「うわ、徹夜……。お疲れ様。」
些か疲れの滲む頬に指を滑らせれば、爛々とした視線を下方から感じて固まった。
しまった。この子が此処に居るのちょっと頭から抜けてた。
「先生やっぱりラブラブぅーっ!!」