ナツマツリ
「な、ちょ、違うから…!」
「違わねぇだろ。」
「、侑は先にリビング行ってて!後でコーヒー入れに行くから。」
「えー…。」
「えー、じゃない!」
広い背中をぐいぐい押して、教室として使用しているこの部屋から侑を追い出す。
真っ赤な顔を悟られないようにと、あたしは必死だ。
そのとき。
「今夜も目一杯愛してやるよ。」
「…っ!」
去り際に耳元でそう囁いたものだから目を見開いた。元々赤かった顔が更に熱くなった気がする。