ナツマツリ
「最近、なんか冷めちゃってて。…夜の営みって言うの?あれ、皆無なんだけど。ナツどう思う!?」
「えーと…。」
そんなことを言っても。あたしたちも良い歳だし、仕方ないのかな、とは思う…。
その旨を佳奈に伝えると。
「じゃあナツは!?ナツも皆無!?」
「え、いや……。」
「いやいや、あの侑さんが皆無な訳無いか!いいなぁもう、相変わらず熱々で羨ましいー!」
「(まだ何も言って無いんだけど…。)」
弾丸トークで我が道を突っ走る佳奈。落ち着け、という意味を込めて追加で頼んでおいたタコワサをそろりと促した。
でも、そうか。毎夜のように求めてくる侑に正直嫌気がさしていたこともあったけれど。
これって、嬉しいことなんだ。それなら、あたしもその気持ちにちゃんと応えた方がいいのだろうか。