ナツマツリ


嗚呼、なんで、どうして。


「(離れたとき、寂しいなんて思ったの…。)」


あたしは侑に、何を求めているのだろうか。…あたしの気持ちは、何処にあるの。


「…帰るか。」

「……うん。」


彼と歩く帰り道。その距離、僅か数十センチ。


結局。家に辿りつくまで、お互い言葉を交わすことは無かった。






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