ナツマツリ
第三章
/本番と背中
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「ただいまー…。」
時は過ぎ、一日目の祭本番が終了。
疲労困憊のあたしは、玄関に身を投げ出すように傾れ込む。
「ナツ!もう、しょうがないわねー!」
屈強な母親の肩を借り、二階に位置する自室へと重い足を引きずった。
ぼすん、と。ベッドに半纏を着たままダイブし、目を瞑るあたし。
「あーもう、皴になるから…!洗濯するわよ!」
文句を言いながら、母はあたしの身ぐるみを剥がしていく。
怠惰に身を捩りながら、その流れに従うことにした。