ナツマツリ


と。

視界に入ったのはクールビューティーだとキャンパス内でもちょっとした有名人であり、侑の彼女さんでもあるナツちゃんだった。


「具合、悪い?」

「あ、全然!眠くなっちゃって。ナツちゃん起こしてくれてありがとー!」

「そっか、良かった。」


そう言い穏やかな表情を浮かべた彼女は文句無しに綺麗だ。素敵すぎて侑には勿体無い気がする。


「アシ、頑張ってるの?」

「うん、まぁね。先生が厳しい人だけど楽しくやってるよ。」

「…、無理しないでね。」


心配そうに眉尻を下げたナツちゃん。言い忘れてたけど、僕はとある漫画家さんのアシスタントをやっているんだ。中でも、学生は僕だけで異例らしい。


まぁ、僕の話は置いといて。


侑に頼まれてやったのは、実はナツちゃんのことだったりする。

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