ナツマツリ


昨日までのナツの様子は普段と何ら変わらなかったし、俺らの間で喧嘩は今のところ皆無だ。


と、いうことは。


ナツは誰かに脅されて、俺に被害が及ばぬように期間を限定して連絡を絶とうとしているのかもしれない。


「それって侑の妄想に過ぎないんじゃ、」

「あぁ?」

「何でもゴザイマセン…!」


そんな具合に、俺とキツネの"ナツ尾行計画"は幕を開けた。



――――――――――――――
――――――
――…



「おい、キツネ!」

「何で僕までこんな目に…、しかも大学サボらなきゃいけないなんて…。」

「聞けって!あれナツじゃね?」

「いった!何なんだよもう!…って、あ。本当だ、講義終わったみたいだねー…。」

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