ナツマツリ
/the joint party
時刻は正午。場所は沢山の学生で込み合う食堂。
「ナツってばー!」
「なにー。」
あたしに話し掛けてきているのは、昼食のカレーライスを頬張る佳奈。
「だーかーら!」
また聞いてなかったの、と。頬をぶすっと膨らませた佳奈はそのまま言葉を吐き出した。
「合コン!行こうって行ってるのー!」
「……、はぁ?なんであたしが、」
「向こうがナツ来ないと行かないって言うんだよー!」
「…佳奈。あたし彼氏いるって――」
「知ってるけど!お願いナツ!あたしに出会うチャンスを!」
目を爛々と輝かせて視線を寄越してくる彼女に、長い溜め息を吐く。
「…聞いてみるから。駄目って言われたら、駄目ね。」
「むぅ。仕方なかろう!」
「………。」