ナツマツリ
突如耳に入った佳奈の声に顔を上げた。
と、そのままの勢いであたしの隣に腰掛けた彼女は言葉を吐き出す。
「昨日大丈夫だった…!?」
「佳奈、」
「まさかナツがお持ち帰りされるなんて!あたしの馬鹿!合コンに連れていったばかりに!」
「ちが、」
「許すまじあの男…!どうしてくれよう!」
「ちょっと待って!」
段々と話が危ない方向へ逸れたことを感じ、咄嗟に大声を出して彼女のマシンガントークを遮った。
「違うの!」
「なにが!!」
あたしの渾身の力を込めた声を更に上回る佳奈のそれに、思わず身震い。
しかし気を取り直してもう一度口を開いた。