片恋桜
五分後―――――――――。
 

「できたぜっ」

「すごい!綺麗に巻けてるっありがと。」

「まぁな。俺様は天才だから。
 それに俺、怪我しないしぃ(笑)」

なにこいつ・・・。
おまえ今怪我してんじゃん!!

ああ・・・もう・・・うそつき・・・

桜はソファーから立ち上がり
戸棚のほうへと向かい、
シップを取り出した。
ゆっくりシップについているビニールをはがす。

「大地。こっち向いて」

「あ?・・・ってうわっ!!」

大地の怪我をしている頬に、
桜は思い切りシップをべたっと貼った。

「うそつきっ」

大地はびっくりして立ちすくんでいる。

「あ、ねぇ、テープいる?
 あとすりむいてたからバンソーコ・・・」

「なぁ」

桜は大地のほうを向く。
戸棚を閉め、ソファーに戻り座り込んだ。

「ん?」

「好きな男っている・・・?」

へ?・・って、君ですから――っ!!

つ―か・・・どうしよう!!

だってだって!!
ここで告白してもいいけど…でもでも!!
大地がそしたら…

ああ!!どうしよう!!
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