永遠の愛を君へ。
夏休み
「なぁ、かず〜」
「なに??」
宏平に問いかける。
ーーチリンチリーン……
風鈴の音が心地よく聞こえてくる。
ジージーの鳴く蝉の声が大きく、あはぁ、夏なのだと実感させられる今日この頃。
「この部屋暑すぎねーか?」
「……暑いよ」
そうなんです。今、エアコン故障してて、扇風機しか無いんです。
「お前、ここに居たらぶっ倒れるぞ?」
「ぶっ倒れそーなのは宏平でしょ」
私が暑さのあまり不機嫌そうにそう言うと、「だいせーかーい」と言う。
まぁ、正解も何も? もう既に人の部屋でぶっ倒れて扇風機を占領してたら嫌でもわかる。
課題を進めたいのに、この暑さじゃどうにもならない。
「暑いー、暑い暑い暑い暑いあーつーいーーー」
「うるさいわっ、ばかこう! 只でさえ暑いのに更に暑くなるわ!」
私がそう言ってそばにあったクッションを思い切り投げつける。