永遠の愛を君へ。
「ねぇ一紗、これ可愛いんじゃない?」
そう言って持ってきたのは……
「いや、ムリ」
「えー、なんでー? 絶対似合うってー!」
「さすがに無理だから! ……そんなショッキングピンクとか……」
私がそう言うと、「えー、そーかなー?」とか言ってるけど普通に無理ですね、はい。
「んー、これでいいかなー」
そう言って私が手に取ったものは、1番無難な黒。
……ん? なんか隣から刺すような視線が……
そう思ってチラリと見てみると、何故か般若と化した小波が……。
「……え、なん」
「え、なにそんな地味なの選ぼうとしてるのかな〜? 宏平くんも来るんでしょ〜? 意味分かんないんだけど〜」
人間、怒っているときの笑顔ほど恐ろしいものはない。
「え、なんで私キレられてんの……」
「はい、それ却下ー。絶対コレ〜♪」
と言いながら、さっきとはまた違ったデザインの物を持ってレジへと向かう小波。