永遠の愛を君へ。
「かず、俺後ろ行くから」
「わ、わかった……」
私がボートの前側に座ったあと、宏平が後側に座る。
そして宏平はうしろからギュッと私の腰辺りに腕を回してきた。
ピットリと宏平に密着した私の背中。
「なんか、ドキドキするな」
そう耳元で呟くものだから、私がピクリと反応したタイミングで……
「では、行ってらっしゃいませ〜」
そう言ってスタッフさんがボートにかけていた手を離した。
思った以上にスピードが出たもので……。
「ぎゃぁぁぁああああ!!! ムリムリムリムリムリッ!!!」
「わーお! ヒュ〜♪ オモシレぇな、かず!!」
「それどころじゃなぁぁぁあああああいいい!!!」
終始宏平から「叫び声に色気がねぇぞ!!」とか言われていたが、そんなの構ってちゃいられない。
右に左に、水が流れていくままに、私たちの体も揺れに揺らされ、ザッパーーンとトンネルを抜けてからはクラクラとしていた。