永遠の愛を君へ。
「ほんとほんと、ゆっくりしてたらまた遅刻するよ?」
そう言いながらニコニコしてるのは小波-コナミ-。
私の友達である。
「またとか言わないでよねー」
私がすこし頬をふくらませるとそれを潰しにかかってくる。
「KKカップルとかやめろ。お前らも対して変わんねーだろー。ってか、お前が暑いのは走ってきたからだろーが!」
そう言って宏平は暁斗くんにデコピンをお見舞いする。
「……っ! いってぇ〜」
額を抑えている暁斗くんを見下ろして、不敵の笑みを浮かべる。
宏平は、ちょっとだけ悪魔要素が入っているのかもしれない。
かわいそうに、痛かっただろうな……。
身代わりにはなりたくないけど。
「って! KKカップルに構ってる場合じゃないよ暁斗! 早く行かなきゃチャイム鳴っちゃう!!」
そう言って小波は暁斗くんの腕を掴み、再び走り出した。
時間を見てみるとチャイムが鳴るまで、残り5分を切っていた。
「宏平、私らも走らないとヤバいかも!」
「えー、俺朝は走りたくない主義なんだけどなー」
隣でそんなことをボヤいている宏平の耳をひっぱりながら走る。
「いって! いてててててっ!! かず離せ!!」
「文句言わない! とりあえず走る!!」
「走る! 走るから!!」
こんなんじゃ、純奈のこと言えないじゃない!
そんなことを思いながら走り、チャイムが鳴る10地秒前に教室へ着いたのだった。