うそつきペン
☆☆☆

数学のテストが戻って来たのはホームルームの時だった。


あたしの点数はもちろん零点。


1問も解けなかったのだから仕方がない。


それに比べてクラスメートたちの点数はとても高く、満点を取った生徒も沢山いたらしい。


それも仕方ないよね。


あれだけカンニングしてたんだから。


ホームルームが終って鞄を持って立ち上がった時、担任の男性教師に先呼び止められていた。


「野口。お前も零点だから居残りだ」


先生にそう言われてあたしは目を見開いた。


「居残り……?」


「そうだ。浅見と2人でこのプリントをやって提出してから帰るように」
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