うそつきペン
「ねぇ、1回でいいから朱里とデートしてよ」


夕子の言葉に朱里ちゃんが飛んできた。


その顔は真っ赤になっている。


3人の間では朱里ちゃんが隆二を好きな事はすでに知っていた様だ。


「なんでデートなんか……」


そう言いながらも、顔を真っ赤にしている朱里ちゃんと見て隆二はたじろいている。


これが冗談じゃないと理解したようだ。


「い、1回だけ……ダメかな?」


夕子が作ってくれたチャンスを逃すまいと、朱里ちゃんは言う。


「え、まじで?」


隆二は驚いた顔をして朱里ちゃんを見ている。


朱里ちゃんは何度も頷く。
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