うそつきペン
ツグミの言葉にあたしは唇を噛んだ。


こんなことになるなら、ツグミを家に呼ぶんじゃなかった。


でも、今更そんな後悔しても遅い。


「別になにも……」


同じことを言おうとして、ふと思い当たる事があった。


別に隠さなくてもいいんじゃないか?


ノートに書いたことだってツグミに見せてもなにもわからないはずだ。


そもそも、ノートに書かれた事はすでに嘘になってしまっている。
< 185 / 281 >

この作品をシェア

pagetop