うそつきペン
身代わり
目が覚めた時、あたしは病院のベッドに寝かされていたが最低な気分だった。


夕子に裏切られ、階段から落ちてしまった光景がすぐに思い出された。


「大丈夫?」


その声に顔を巡らせてみると、両親が心配そうにあたしを覗き込んでいるのが見えた。


「うん……」


頷いてから、足の痛みに顔をしかめる。


右足を強くぶつけてしまったようで、包帯で固定されているのがわかった。


「よかった」


母親がホッとしたようにそう言うが、父親の表情は険しいままだ。


「ネットに動画を流したのは本当か?」


もう、色々と話しを聞いているようだ。
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