うそつきペン
「でも、あたしの怖さも理解できたよね?」


「え?」


あたしは瞬きをして夕子を見つめる。


「春子が盗撮に遭ってる場面を撮影したの、あたしなの」


夕子はそう言い、さもおかしそうに笑い声を上げた。


「嘘……」


あの場に夕子がいた?


全然気が付かなかった!


「なんでそんなことしたの!?」


「どうしてって、面白いからに決まってんじゃん」


夕子はそう言い、また笑う。
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