うそつきペン
あたしを睨み付ける夕子。


「それのどこがおもしろいんだよ!!」


あたしはそう怒鳴り、両手で夕子の胸倉をつかんでいた。


自分でも信じられないほどの怒りが湧き上がって来る。


「全部お前がやったことだろうが!!」


唾を飛ばし、夕子へ罵声を浴びせる。


それでも心の中は晴れなかった。


ツグミを笑われたことが許せない。


「どうしてそんなに怒ってるの?」


夕子はまた表情を緩め、ヘラヘラと笑いながらそう言った。


怒りが爆発するのを感じる。
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