うそつきペン
財布を握りしめて廊下にでると、怒りと悲しみが湧き上がって来た。
「あ……」
小さな声に気が付いて顔をあげる。
そこにはツグミが立っていた。
相変わらず松葉づえを使っていて、痛々しい姿をしている。
「ツグミ!」
あたしにはまだ友達がいる。
ツグミがいる。
そう、思ったのに……。
ツグミはあたしから視線を外すと、前回と同じようにそのまま通り過ぎて行ってしまったのだった。
「あ……」
小さな声に気が付いて顔をあげる。
そこにはツグミが立っていた。
相変わらず松葉づえを使っていて、痛々しい姿をしている。
「ツグミ!」
あたしにはまだ友達がいる。
ツグミがいる。
そう、思ったのに……。
ツグミはあたしから視線を外すと、前回と同じようにそのまま通り過ぎて行ってしまったのだった。