うそつきペン
「春子に謝れ」


そう言われてあたしは微かに、左右に首を振った。


あたしは誰かに謝らないといけないことなんてしてない。


「謝れ!!」


再び怒鳴られてあたしはヒッと悲鳴を上げた。


「あたしは……なにもしてない……」


震える声でそう言った。


ここで恐怖に負けてしまえば、わけのわからない罪を被る事になってしまう。


そうなればイジメはエスカレートするだろう。


「もう認めちゃえば? あんたがツグミに命令してやらせたんでしょ?」


横から見ていた夕子がニヤついた笑みを貼りつけたまま、そう言って来た。


「違う……あたしはなにも……!」
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