うそつきペン
あたしに声をかけて来たのは瀬戸夕子だった。


春子と同じくらいこのクラス内ではボス的存在の女子だった。


夕子は短いスカートに茶色い髪の毛のなびかせてあたしを見下ろす。


「今日は掃除はなしって先生言ってたじゃん」


夕子がそう言って笑い声をあげる。


「え?」


そうだっけ?


今日こそみんなに迷惑をかけまいと考えていたから、先生がどんな話をしていたのかあまり覚えていなかった。
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