うそつきペン
小学校の運動会では嫌々リレーを走らされてクラスをビリにしてしまったし、中学校の期末テストでは回答欄をいつずつ間違えていて、直している間に試験は終わってしまった。


そんな経験は1度や2度ではなく、もう毎日と言っていいほどだった。


両親はそんなあたしを見て時々本気で、どこか病気なんじゃないかと心配している。


成長すればこの性格も治ると思っていたけれど、小学校と何も変わらないまま高校生になってしまった。


重たい気持ちのままクラスのドアを開けると大きな笑い声が聞こえてきてビクリと身をすくませた。
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