うそつきペン
春子の言う事はわかる。


でも、あたしだって頑張ってやっているのだ。


それでもみんなについて行くことができない。


自分だって、こんなあたしが嫌になるんだ。


ずっと俯いたままのあたしに、春子はため息を吐き出した。


「明日は体育で外を走るのわかってる?」


そう聞かれてあたしは頷いた。


年に1度、全校生徒で学校外を走ると言う授業がある。


体育の授業を2時間つかい、みっちり走るのだ。
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