うそつきペン
「ね、みんなもそう思うよね!?」


夕子が他のクラスメートたちに賛同を求める。


あたしはハッとして顔を上げた。


あたしを憐れむような顔もあれば、面白がって笑っている顔もある。


「確かに、自転車とぶつかるとかダセェよな」


真治が大声でそう言ったことで、クラス中がどっと笑いの渦に包まれた。


自分の顔がカッと熱くなるのを感じ、俯いて下唇をかみしめた。


「あの時すっげぇ音したよな」


「自転車の人怒ってたし」


「見てて面白ったけどねぇ」


あちこちでそんな声が聞こえてきて、手に汗が滲んで来た。
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