うそつきペン
2人の間に漂っている雰囲気はどんどん険しくなっていく。


このまま修復できないほどの溝ができてしまいうのではないかと、不安が胸に過った。


「まぁまぁ、そんなに怒るなよ」


のんびりとした声が2人の間に割って入って来た。


隆二だ。


隆二が割って入ったことは雰囲気が少しだけ和らぎ、あたしはホッと肩の力を抜いた。


「なによ、隆二には関係ないでしょ」


夕子は突っかかる。


しかし隆二は相手にしなかった。
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