うそつきペン
クラスのグループラインと言っても、全員ではないようだ。


きっと仲のいい子たちだけで作られているのだろう。


その中に入れたということはあたしはみんなの輪に入れたということなのかもしれない。


「グループラインで送られて来たんだけどさ、これ見て」


夕子があたしにスマホ画面を見せて来る。


そこには電車を待っているらしい春子の姿が映っていた。


「え、これって……」


「盗撮だよ」


夕子がなんでもないことのように言った。
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