強制食料制度
同時に、日本がそこまで追い込まれているのだと知った。


これからも、食料のためにどんどん失われて行くものがあるのだろう。


「なぁ!」


大きな声が聞こえて我に返ると、男たちがすぐ目の前にいた。


悲鳴をあげて立ち上がり、駆け出す。


辺りは真っ暗でどこをどう走っているのかわからない。


けれど、後ろから追いかけて来る男たちの足音は聞こえ続けて来ていた。


まともに食べていない人間に、どこからそんなパワーが出て来るのだろう。


ここで追いつかれて、あたしがターゲットだとバレたらそこでおしまいだ。


あたしはあの3人に食べられてしまうだろう。
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