強制食料制度
☆☆☆
良は家に着くまでの間、人気のない道を選んで歩いてくれた。
路地裏には秩序を無くしてしまったようにゴミが散乱し、行き場を無くした大人たちが彷徨い歩いていた。
ほんの数日でここまで激変してしまう世界に寒気を感じる。
「入って」
良に言われてあたしは屋敷に足を踏み入れていた。
「家の中で大丈夫なの?」
「小屋は電気も水道もガスも止まってる。生活することができないからな」
「そうなんだ……」
「家には自家発電があるから電気は通ってるんだ。ただ、それも政府に取られるらしいけどな」
そう言いながら、良は広い階段を上がって行く。
良は家に着くまでの間、人気のない道を選んで歩いてくれた。
路地裏には秩序を無くしてしまったようにゴミが散乱し、行き場を無くした大人たちが彷徨い歩いていた。
ほんの数日でここまで激変してしまう世界に寒気を感じる。
「入って」
良に言われてあたしは屋敷に足を踏み入れていた。
「家の中で大丈夫なの?」
「小屋は電気も水道もガスも止まってる。生活することができないからな」
「そうなんだ……」
「家には自家発電があるから電気は通ってるんだ。ただ、それも政府に取られるらしいけどな」
そう言いながら、良は広い階段を上がって行く。