強制食料制度
「小屋の中に食料のストックもあるし、それに……」


そこでガタガタと椅子を動かす音が聞こえてきて、言葉の最後を聞きとることができなかった。


でも、今のは間違いなく良の声だった。


『それに……』


この後良はなんて言ったんだろう?


食べ物はまだ沢山あるような言い方だったけれど……。


そこまで考えて、自然と冷や汗が流れていることに気が付いた。


まさか。


そんなことないよね?


良はあたしを助けてくれた。


それに、あたしを見て赤面して……あれは、あたしのことを好きだから助けたって意味だよね?
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