強制食料制度
悩んでいる間にこちらへ近づいてくる足音が聞こえて来た。


良だ!


恐怖で心臓がドクンッ!と跳ねる。


どうしよう。


逃げた方がいいだろうか。


それとも何も気が付かないフリをして、どこかのタイミングで逃げようか……。


そう考えていた時、ドアノブが動いた。


「……っ!」


あたしは息を飲んでそれを見守る。


体はガチガチに固まって動くことができなかった。


しかし、ドアが開ききる前に異変を感じた。
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