強制食料制度
物々しい雰囲気に包まれた中、2人の男が教室内になにか機材を運び入れ始めた。


「あれってカメラか?」


俊和の言葉にあたしは頷く。


テレビ番組を撮影するような大きな、本格的なカメラだ。


「なんだよこれから撮影するのか?」


「なにか説明してよ」


再び教室内がざわめきだす。


その時だった、先生が教室内に備え付けられたモニターの電源を入れた。


今は普通のテレビ番組が流れている。


その画面を見ていると、緊急ニュース速報に切り替わるのがわかった。
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