強制食料制度
広い屋敷だと聞いていたけれど、いざ中に入るとそのすごさがわかる。


ここは裏庭だけど広い公園がスッポリ入ってしまうくらいのスペースがある。


整列した木々に鯉が泳いでいる池、東屋まである。


それらを通り過ぎた先に赤い屋根の小屋が見えた。


小屋と言っても平屋の一軒家くらいの大きさはあるかもしれない。


「ここ、使っていいから」


良がズボンのポケットから鍵を取り出して小屋のドアを開けてくれた。


中にはちゃんと玄関があり、家と変わらない作りになっている。


「これが小屋?」


「今はね。昔は使用人が住んでたんだ」
< 71 / 204 >

この作品をシェア

pagetop