強制食料制度
☆☆☆

コンビニの駐車場まで来て、中の様子を確認した。


6時台のコンビニにいたのは70代くらいの男性店員が1人だけだった。


お客さんの姿もない。


普通、夜勤は2人態勢で行うことが義務付けられているが、このお店はそれを無視しているようだ。


あたしからすれば好都合だ。


ニヤリと笑い、店内へ足を踏み入れる。


軽快な音楽が流れて男性店員がしゃがれた声で「いらっしゃいませ」と言う。


しかしその視線はカウンターの上に置かれた雑誌に注がれていて、こちらを見ていない。


お客さんがいないときはサボっているのだろう。


ズボラな店員は隙だらけだった。
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