定期購読ドール
「なに言ってんの? 自分の親の金だろうが!」


アケミはそう言い、近くにあったバケツを蹴り上げた。


いつもはすぐに言う事を聞くのに、今日はちょっと時間がかかっている。


そのことに腹を立てているのだ。


ムカムカとした気持ちが腹から湧き上がって来る。


内田のくせに、大人しく言う事聞いてりゃいいんだよ!


「で、でも……」


「あ~、めんどくさい。もうすぐチャイムなっちゃうじゃん」


そう言ったのは千夏だった。


スマホで時間を確認している。


「とりあえず、個室に入ってなよ」


アケミは諦めたような声でそう言い、内田を個室の中へと突き飛ばした。
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