定期購読ドール
体のバランスを崩した内田はお尻から倒れ込み、和式便器の中に手を付いてしまった。


「あはははは! きったねぇ!」


アケミと千夏が大声を上げて笑う。


「これも写真撮っちゃおうよ!」


千夏がスマホのカメラを内田へと向けた。


「嫌……! やめて!」


慌てて体を起こそうとするが、便器の水で滑って上手く行かない。


「やめてよ内田! 笑わさないで!」


ゲラゲラと下品な笑い声が響き渡っても、滅多に人が来ないトイレでは助けも来ない。



千夏は立て続けにシャッターを押し、その姿を撮影した。


青ざめた顔に、涙に濡れた頬。


可愛ければよかったかもしれないが、クシュクシュに歪んだ内田の顔は醜かった。


「ひどい……ひどいよ……」
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