定期購読ドール
☆☆☆

それから数日が経過していた。


教室内に内田の姿はなかったが、あの翌日大人しく現金5万円を持って来たのでしばらく用なしだった。


「ねぇ、今日はB組大人しくない?」


休憩時間になり、千夏がアケミにそう話しかけた。


確かに、最近のB組は休憩時間に鳴る度に涙イジメを行い、たえず笑い声がきこえてきていた。


それが、今日は聞こえてこないのだ。


「なにかあったのかな」


そう言いながら席を立つ。


先生にバレたのかもしれないが、それだけでカナがイジメをやめるとも思えなかった。


涙イジメは今や1年全員に広がっているのだから、これからが面白くなるところなのだ。
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