定期購読ドール
「なんかね、この先輩たちがあたしに話しがあるとか言ってくるの」


アケミは和明の腕を掴んでそう言った。


「アケミの知り合いっすか?」


妙に重苦しい雰囲気を感じ取った和明が、先輩3人へ向けてそう聞いた。


「い、いや、別に……」


「なんかぁ、和明のことで話しがあるってぇ」


「は? 俺のこと?」


「別に、もう大丈夫だから!」


叫ぶようにそう言うと、三人の先輩たちはそそくさと逃げ出してしまった。


その後ろ姿を見送って心の中で舌を出す。
< 117 / 316 >

この作品をシェア

pagetop