定期購読ドール
輪郭
次の日曜日、千夏はアケミの家に遊びにきていた。


「さすがアケミ。先輩たちが三人もいたのに相手にもしないっていう」


千夏はそう言って思い出し笑いを浮かべる。


「あんなのただのバカじゃん? 三人で1年生のクラスまで押しかけてきたら『これからシメまぁす』って言ってるようなもんだしさ」


「そうだよね!」


千夏はまだ笑い続けている。


「そんなに面白いかなぁ?」


首を傾げ、テーブルの上に広げているお菓子に手を伸ばす。


正直、先輩のことなんてもうどうでもよかった。


それより、ラインで内田に連絡を入れたのに返事が来ないことのほうが気がかりだった。
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