定期購読ドール
ちゃんと写真をバラ撒くと書いて脅したのに、まだ既読もついていない。


「まさか自殺なんてしてないよねぇ?」


返事のないスマホを見てアケミは呟いた。


「死んでたらちょっと面倒だよね?」


「う~ん、それもあるけど、金取れないのが痛いじゃん」


アケミはそう言って床に寝転んだ。


内田が死んだって興味はない。


仮に遺書を残されていたとしても、誠心誠意無実を伝えればどうにかなる。


前だって、それで通ったんだ。


「あ~あ、今日は和明もサッカーの試合でいないし、つまんなぁい」


「試合を見に行けばいいのに」


「外とか暑いじゃん」
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