定期購読ドール
☆☆☆

放課後に楽しい予定が入っていると、いつもよりも授業時間が長く感じられてしまう。


「アケミ、今日はご機嫌だね?」


昼休憩になり、千夏が近づいて来てそう言った。


千夏は今日お弁当を持ってきたようだ。


「放課後デートなの」


鼻歌まじりにそう言い、鞄の中からコンビニで買ったパンを取り出す。


今日は母親が忙しく、お弁当がないのだ。


「へぇ、いよいよカップルっぽくなってきたじゃん」


千夏は声を弾ませてそう言った。


「それはいいんだけどさ、内田と連絡がとれないからお金に困るよね」
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