定期購読ドール
あれで気が付かないなんておかしい。


そんな目でアケミを見ている。


「えぇ~? だって和明の前だったし、普通に話かけたんだけどなぁ」


「和明の前だけで良い子のフリしようとするから、ボロが出るんだよ」


「なによ、あたしは良い子でしょ?」


アケミはそう言い、自分で笑い出した。


「でもさ、良樹は和明と仲良いから、態度にも気をつけた方がいいよ?」


気を取り直して千夏が忠告をした。


「わかってるよ。和明もさっさとあたしと付き合えばいいのにさぁ」


アケミはそう言って頬を膨らませた。


「サッカー一筋だから簡単には落とせなさそうだよね?」


「そうなんだよね。あたしと付き合えばクラスでも一目置かれるのに」


「和明ってそういうの興味なさそうだもんね」
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