定期購読ドール
まさか、涙の仕業!?


一瞬そう考えるが、それはあり得ない。


涙は完全に気絶していたし、アケミが家に戻って来るまでの間に準備できるハズがなかった。


「誰……?」


声が震えていた。


全身に恐怖が駆け巡っている。


「誰がこんなことしたの!?」


誰もいない部屋を見回す。


それでも、誰かに見られているような気がして強い寒気を感じた。


「まさか内田の仕業? あいつ、こっそり学校へ来てあたしと千夏のことを見てたんじゃあ……!」


その可能性はあった。
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