定期購読ドール
「内田さん、最近学校へ来ていないようなので、心配で……」


『そうでしたか。わざわざお電話ありがとうございます。現在お嬢様は海外でお勉強をなさっているので、心配はいりません』


海外!?


アケミは電話越しの声に目を見開いていた。


「それじゃあ、内田さんは今日本にいないってことですか?」


そんなことはない。


あるはずがない!


そう思うが、電話の向こうの声は『さようでございます』と、伝えて来た。


そんな……。


思えば内田はメッセージの既読すらつかなかった。


それは海外に行っているからなのだ。
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