定期購読ドール
千夏はそう言いながら袋から雑誌を取り出した。


「初回は両手両足が入ってるみたい」


雑誌の説明を読み、付属されている箱のテープを剥がし始めた。


「初回なのに手足って。顔とかじゃないんだね」


「それは後からのお楽しみなんじゃない?」


答えながら、アケミは身を乗り出すようにして千夏の手元を見ている。


頑丈なテープがようやく剝がれ、中から透明ケースが姿を見せた。


そこには色違いの手足、しかし手首から先だけのものと足首から先だけのものが、3セット入っている。


それを見た瞬間二人の間に沈黙が流れ、数秒後笑い声が響き渡っていた。


「なにこれ、殺人現場みたいなんだけど!」


千夏がそう言い、テーブルを叩いて笑う。


「あたしもそれ思った! 意外とグロイし!」


3種類の手足は色が違い、白色に近い肌、黄色に近い肌、茶色に近い肌になっている。
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