定期購読ドール
最後にバタンとしまった玄関のドアの音で、アケミはまた目を開けた。


「今日は日曜日なんだからもっと静かにしてくれればいいのに」


ブツブツと文句を言ってベッドの中で寝返りを打つ。


もう一度目を閉じてみたけれど、今度は眠気が遠ざかってしまった。


「もう……」


仕方なくベッドから起き上がり、部屋のドアを開けた。


その時だった。


赤いハガキが廊下に置かれていることに気が付いた。


母親が届いたと言っていたものがこれだろう。


「なにこれ……」


けげんな顔をしてハガキを手に取る。


それは昨日出したはずのハガキで、思わず手から取り落としていた。
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