定期購読ドール
☆☆☆

千夏の家に戻ってきて、二人はドールに目玉を入れた。


付属されていた目玉は三種類で、黒色、青色、茶色となっている。


「何色を入れる?」


「何色でもいいよ」


千夏の言葉に、アケミは覇気のない声で答えた。


目玉を手のひらに乗せると、コロコロとどこかへ転がって行きそうになる。


「これ、全部組み立てないといけないんだよね……?」


茶色い目玉を入れた千夏がそう言った。


アケミは青い目玉の入った自分のドールを見つめて「わからない」と、左右に首をふる。


「もう一度、電話してみよう」


千夏が思いついたようにそう言い、スマホを取り出した。
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